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「続く仕組み」は、抜けた日を想定して作る

「続く仕組み」は、抜けた日を想定して作る

現場のオペレーションが崩れる瞬間を振り返ると、原因の多くは「誰か一人が抜けた日」です。ベテランが休んだ、新人しか入っていない、たまたま二人とも時間帯がずれた。仕組み自体は普段どおりなのに、その日だけ回らなくなります。

私たちは名古屋・金山でラーメン店「熊猫商店」を自社運営しており、この「抜けた日」に何度も当たってきました。そこで分かったのは、続く仕組みとは「完璧な手順書がある状態」ではなく、「誰が抜けても誰かが代われる状態」だということです。

手順書には「できる人」もセットで書く

手順書を作るとき、私たちはやることだけでなく「今これができるのは誰か」も一緒に書くようにしています。仕込み、提供、会計、仕入れの発注。工程ごとに担当が一人しかいない状態は、その人が休んだ日に必ず止まります。

人を増やさなくても、今いる社員の中で「できる人を二人にする」ことはできます。全員に全部を教える必要はなく、工程ごとに最低二人、というだけで、抜けた日の崩れ方が大きく変わります。

新しい運用は、一番忙しい日で試す

新しい運用やツールを試すとき、私たちはあえて一番空いている日ではなく、普段どおりの忙しい日に試すようにしています。空いている日にうまくいった仕組みは、忙しい日にそのまま持ち込むと崩れることが多いからです。

セルフオーダーや自社SaaSの導入でも同じでした。落ち着いた時間帯で動作確認をして「問題なし」と判断したあと、ピークタイムに入れてから初めて見える不具合がありました。続けられる仕組みかどうかは、負荷がかかった状態で初めて分かります。

崩れた日の記録を、次の仕組みに回す

どれだけ準備しても、崩れる日はゼロにはなりません。大事なのは、崩れた理由をその日のうちに一言でも記録しておくことです。「発注担当が休みで気づかなかった」「新人が会計だけ一人で対応していた」。この記録が、次に担当を二人にする工程の優先順位を決めてくれます。

仕組みを作る目的は、現場から人の判断をなくすことではありません。誰か一人に負担が集中しない状態を作り、生まれた余白を、社員が落ち着いて次の一手を考える時間に使えるようにすることだと考えています。

続けられる仕組みは、最初から完璧である必要はありません。「今日、誰が抜けても大丈夫か」を、一つずつ潰していくことから始められます。

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