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セルフオーダーを入れて変わったのは、注文より「会話」でした

セルフオーダーを入れて変わったのは、注文より「会話」でした

名古屋・金山のラーメン店「熊猫商店」では、お客様のスマートフォンから注文できるセルフオーダーを使っています。お客様に提案する前に自分たちの店で試す、という私たちの方針どおり、導入してからは良いことも困ったことも書き留めてきました。今回はその中から、導入を検討している店に役立ちそうな部分をまとめます。

導入前に心配していたこと

いちばんの心配は「常連のお客様が離れないか」でした。カウンター越しに「いつもの」で通じる関係があるのに、画面で注文してくださいと言うのは失礼ではないか、と。もうひとつは、スマートフォンに慣れていない方への対応です。結局、口頭での注文も残し、どちらでも選べる形で始めました。

結果から言うと、常連のお客様が離れることはありませんでした。むしろ、注文の受け渡しに使っていた時間が、別の会話に変わりました。

変わったのは「会話の中身」

導入前、スタッフとお客様の会話の多くは「ご注文は」「麺の硬さは」「以上でよろしいですか」という確認でした。注文が画面に移ると、この確認がまるごと減ります。空いた時間でスタッフが話すのは「今日は暑かったですね」「餃子の焼き加減はどうでした」といった、お店らしい会話です。

省力化という言葉で導入を考えていましたが、実際に残ったのは時間そのものより、会話の質の変化でした。聞き間違いによる作り直しが減ったことも、スタッフの気持ちの余裕につながっています。

つまずきやすい点と、直し方

もちろん最初から順調というわけではありません。私たちの店でも調整が必要だったのは、機能よりも「運用の決め事」でした。

  • メニューの説明が足りない:口頭なら補える「背脂は多めにもできます」が、画面では伝わりません。写真と一言の説明を増やし、トッピングの選び方を注文の流れの中に入れました。
  • 注文が通ったか分かりにくい:注文が厨房に届いたことがお客様に伝わらないと、「本当に通ったのか」と不安にさせてしまいます。完了の表示を分かりやすくし、スタッフも一言「承りました」と声をかけるようにしました。
  • お客様への案内の言葉:「こちらから注文できます」の一言を、押しつけにならない言い方に揃えました。慣れていない方には、スタッフがそのまま口頭で受けます。

どれも導入して終わりではなく、最初の1か月で決め事を見直す時間を取ることで解決できる話です。IT機器は設置した日が本番ではなく、現場に合わせて整えていく期間が本番だと考えています。

導入を考えている店へ

セルフオーダーは「人を減らすため」の道具だと思われがちですが、私たちの店では「人がやるべきことに時間を戻す」道具になりました。社員やアルバイトの時間が、確認作業から接客に戻る。これは数字に出にくい変化ですが、働く側の楽しさに直結します。

導入のご相談では、機器の話の前に「空いた時間で何をしたいか」を一緒に考えるようにしています。POSレジやセルフオーダーの運用設計については POSレジ のページもご覧ください。

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